片桐孝洋の講義資料置き場
電気通信大学 大学院情報システム学研究科
情報ネットワークシステム学専攻 「情報システム学特別講義3」 |
2014年前学期開講
近年、京コンピュータに代表される世界トップクラスのスーパーコンピュータが開発され注目されている。それに伴い、スーパーコンピュータの技術を取り扱う高性能計算(HPC)分野も注目されている。そこで本講義では、HPCに関する講義を修士学生向けの内容で開講し、HPC分野の基礎技術を習得することを狙う。
特に並列処理と、並列プログラミングのための通信ライブラリMPI(Message Passing Interface)の知識は必須であり、スーパーコンピュータ利用の観点から詳しく解説する。
並列プログラミング実習に関する話題を取り上げ、実際にスーパーコンピュータを利用する際に必要となる技術についても紹介する。
HPC分野で近年注目されている、ソフトウェアの自動チューニング技術に関する話題も取り扱い、HPC分野の基礎から最新技術まで幅広く解説する。
【講義日程】
前期火曜4限(14:40-16:10)
IS棟1階
【教科書(演習書)】
「スパコンプログラミング入門−並列処理とMPIの学習−」
片桐 孝洋 著、
東大出版会、
ISBN978-4-13-062453-4、発売日:2013年03月中旬, 判型:A5, 200頁
【本書の特徴】
・C言語で解説されています。
・C言語、Fortran90言語のサンプルプログラムが付属しています。
・数値アルゴリズムは、図でわかりやすく説明されています。
・本講義の内容を全てカバーしています。
・内容は初級です。初めて並列数値計算を学ぶ人向けの入門書です。
【参考書】
「並列数値処理 - 高速化と性能向上のために -」
金田康正 東大教授 理博 編著、
片桐孝洋 東大特任准教授 博士(理学) 著、
黒田久泰 愛媛大准教授 博士(理学) 著、
山本有作 神戸大教授 博士(工学) 著、
五百木伸洋 鞄立製作所 著、
コロナ社、
発行年月日:2010/04/30 , 判 型: A5, ページ数:272頁、
ISBN:978-4-339-02589-7, 定 価:3,990円 (本体3,800円+税5%)
【本書の特徴】
・Fortran言語で解説されています。
・数値アルゴリズムは、数式などで厳密に説明されています。
・本講義の内容に加えて、固有値問題の解法、疎行列反復解法、FFT、ソート、など、主要な数値計算アルゴリズムをカバーしています。
・内容は中級〜上級です。専門として並列数値計算を学びたい人向きです。
●レポート締切予定
2014年8月11日(月)24時
PDF形式で、片桐まで電子メールで提出
●計算機情報
電通大の講義でFX10を利用する人は、以下のキューしかありませんので注意してください。
・キュー名: lecture
PDFファイル |
日付 |
内容・コメント |
1.IS20140408.pdf
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2014年4月8日 |
ガイダンス:
スパコンとは何か?ほか |
2.IS20140415.pdf
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2014年4月15日 |
プログラム高速化の基礎(その1):
性能評価指標、データ分散方式、ベクトルどうしの演算、ベクトル‐行列積、ほか |
3.IS20140422.pdf
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2014年4月22日 |
プログラム高速化の基礎(その2):
階層メモリ、アンローリング、ブロック化、その他の高速化技術、ほか |
4.IS20140513.pdf
SP20140422.pdf
※この資料は、セキュリティ上、公開できない内容があるため、パスワード制御がかかっています。パスワードは授業中にお知らせします。
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2014年5月13日
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MPIの基礎:
MPIインターフェースの説明、リダクション演算、数値計算ライブラリについて、ほか
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5.IS20140520.pdf
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2014年5月20日
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OpenMPの基礎:
OpenMPの概念、並列化事例、ほか |
6.IS20140527.pdf
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2014年5月27日
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Hybrid並列化技法(MPIとOpenMPの応用編):
MPIとOpenMPの同時利用、並列化事例、ほか
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7.IS20140603.pdf
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2014年6月3日 |
プログラム高速化の応用
ボトルネック同定と対応、その他 |
8.IS20140610.pdf
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2014年6月10日 |
行列-ベクトル積の並列化:
サンプルプログラム(行列-ベクトル積)の実行、並列化の注意点 |
9.IS20140617.pdf
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2014年6月17日 |
べき乗法の並列化:
べき乗法とは、サンプルプログラム(べき乗法)の実行、並列化の注意点
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10.IS20140624.pdf
IS-Rep2014.pdf
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2014年6月24日 |
行列‐行列積の並列化:
行列‐行列積とは、ループ交換法、ブロック化(タイリング)法、Cannonのアルゴリズム、Foxのアルゴリズム、SUMMA、PUMMA、Strassenのアルゴリズム、サンプルプログラム(行列‐行列積(1):簡単版)の実行、並列化の注意点
レポート提出の注意 |
11.IS20140708.pdf
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2014年7月8日 |
LU分解法の並列化:
LU分解法(ガウス・ジョルダン法、ガウス消去法、枢軸選択、LU分解法(外積形式、内積形式、クラウト法、ブロック形式ガウス法、縦ブロックガウス法、前進・後退代入))、サンプルプログラム(LU分解法)の実行、並列化のヒント、演習課題、レポート課題 |
12.IS20140715-1.pdf
IS20140715-2.pdf
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2014年7月15日 |
非同期通信:
1対1通信に関するMPI用語、サンプルプログラム(非同期通信)の実行
疎行列反復解法の並列化:
疎行列データ構造、疎行列‐ベクトル積、疎行列反復解法 |
13.IS20140722.pdf
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2014年7月22日 |
ソフトウエア自動チューニング:
背景、ソフトウエア自動チューニングとは、FIBER方式、自動チューニング記述言語ABCLibScript、ソフトウエアデモ、レポート課題 |
14.IS20140805.pdf
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2014年8月5日
(補講日)
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エクサフロップスコンピューティングに向けて:
エクサに向けた壁、新アーキテクチャ(GPU、インテルMIC)、次世代スパコンの調査研究、計算科学者とのコ・デザイン、ほか
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■登録者:41名、単位取得者:39名 (単位取得率:95.1%)
●成績内訳
〇優:38名
〇良:1名
〇可:0名
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